大震災の１年を終えて・・・「絆」と「木繋」

大震災・原発事故・洪水・円高・・・それに伴う不安と不況
それぞれの人々にとって大小はあるにせよ、世の中に於いては
実に嬉しくない、種々のことがあった１年だった

そんな中、趣味の工房作業では、ある意味画期的な１年で
１０万アクセス以上の方々に当ブログをご覧になっていただき
「この人になら作ってもらえるかもしれない・・・」
そんな嬉しい文言を、たびたび頂戴しながら
ほぼ通年に渡って、特注品の製作をさせていただいた

年初には、スネークウッド夫婦箸を何人かにご注文いただいた


初めて大量注文いただいたマウスパッド
完成間近で震災に見舞われ、乾燥中の製品が揺れで散乱。。。


あるイベントの記念行事にと、ご注文いただいた
高級超堅木さん達の箸の粗木取り材


新築のご家庭のリビングにと、ご注文いただいた
ビビッドな高級エッジ材をあしらった目繋ぎの化粧棚板


度重なるメールのやり取りと、製作法・使用勝手の試行錯誤で
やっと形になった、大型の書見台


プロパー品のマウスパッドをご購入いただき
レースウッドに惚れ込んだお方からの大型の陳列ステージ


聞く処によれば、今年の漢字は「絆」だそうだが
自分にとっては「絆」ならぬ「木繋」（きづな）の１年だった
上記以外にも、多くの方々から同様な相談を受け
最終的なご注文には至らなくも、愛する木たちを通じた繋がりで
たくさんの心温まる交流をできたと考えている

永久の時節の流れの中、自分の存在はほんの一瞬で
人と人との出逢いは、ある意味「未知数分の一」程の確立の中
こうして関係をいただいたことに、驚きと感謝を込め
震災の教訓と共に、来る年への新たな製作の「糧」としよう



一年間のご購読、本当にありがとうございました
ただただ「木」が好きで、その戯れを記すことしかできませんが
引き続きのご愛顧をお願い申し上げ、一年の締めくくりといたします

皆様、良いお年をお迎えください

ありがとうございました

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2010/12/31 「２０１０年を振り返って・・・楽しきかな木工ライフ」
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2008/12/30 「一年を振り返り・・・そして明日へ」
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木の小物＜特注品＞承ります
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工房とも
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工房に新入り－２９・・・超廉価品とキングＳＷ様

ひと月ほどのブランクで、今年最後の新入り君たち




自分にはこんな長物材は、あまり必要ないんだけど
行きつけのショップで長い間、ずっと売れ残って
挙句の果てに、価格も半額まで下がって可愛そう。。。



木裏（内輪材）は、ご覧のように綺麗な板目が出てるんだけど
木表（外輪材）は、2/3程が白太の中板材で、確かに普通のお方には
使うのきついかもね、ってことで"たぶん"「本カリン」さんご来訪



この短太の包装２個はと言うと・・・



手違い紫檀こと、"たぶん"「チンチャン」さんの芯持ち材
割れが入ってなければ、仏壇でも唐木細工でも使えるんだろうけど
20kgあるその"がたい"は、おそらく内部で真っ二つになってる



お次はご覧のレースウッドさんの短厚板さん達
当blgの拝読者のお方はご存じのように
昨今、特に特注品で続けて使用しているんで
短いとは言え、幅広のお方たちをお招き



さて真の本年最後は、、、やはりスネークウッド様でしょ＾＾
短手の半割さんと、1/4割さん、お二方をお仲間に



お一方には、こんなに素晴らしい細かで均一な蛇紋が、、、
スネークウッド様の木取りにもだいぶ慣れたんで
この極上杢部分を、生かせるように木取らないとね



１度に購入する量は、以前に比べるとだいぶ減ったし
ようやっと、購入金額より販売金額が多くなったとは言え
手間代引けば無論赤字だし・・・やっぱり買いすぎだな

時代もこんなだし、来年は殊更に「辛抱」しないと。。。ね

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特注コントロールボックスのご依頼－１・・・図面と材選定

先達ても、特注品のご注文いただいた方から
間髪入れずに、嬉しいオーダーをいただいた



ある機器のコントロールボックスで
小ぶりながら、開穴等も多い多機能なお品



きちんとＣＡＤ図もいただいたんで
早速に、ともスケッチを描いて仕上りイメージをお知らせ



当初はレースウッドでの製作をご希望だったが
ともからの提案で２材を使っての製作に変更



きれいな茶色のレースウッドに、濃紫色のインドローズを
コラボさせようと、超古材を思い切って裁断



ご覧のような芯持ち材で、いい材ではないが
内芯部で、目は積んでいるんで狂いが少ないかと判断



と思いきや板材にしてみるとご覧のような状況
表層だけと思った割れは思った以上に深く
入り皮や、内部白太も多々で、とても特注品には使えない。。。



結局ローズは諦めて、目の積んだ糸柾のウェンジを選択
風合いは劣るが、濃色でその分レースウッドとの
コントラストも強いので、、、ＯＫかな？

さてと、粗木取はしたし、例によって暫しの休憩
いや、「狂い反り」タイムかな・・・

おやすみ～～～

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2009/06/02 「靴ベラの製作－５」
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色んな材でペンケース－５・・・ケンドン蓋の仕込み

前々回「色んな材でペンケース」の続きです・・・

冬至を迎え、１年で一番日の短い今日日
夜半にビジネスを切り上げ工房へ
漆黒の中、手探りで分電盤をまさぐり点灯、、、ほっ



ふと寒暖計に目をやると、「４度」と表示・・・寒いわけだ
ペンケースの蓋の仕込みを始める前に、鉋刃の研ぎをしよう



排水溝付近に製作した研ぎ台に灯りを灯し
冷水と冷え切った鉋刃を手に、ごしごし～ひゅるひゅる



箱組の終わったペンケースのケンドン部に
それぞれにカットした蓋を、１枚１枚鉋で摺合せ



オイル研ぎを終了した時を考え、きつからず緩からず
蓋をひっくり返しても同じような固さになるように



１時間ほどで、ペンケース１３基分終了
さて、蓋にケンドンの留め木くっつけないと



蓋への墨出しに「鎌罫引き」を取り出すと・・・調子悪。。。
早速に補修、ついでに鈍った刃先もベンチグラインダーで研ぎ



何のことない、当の蓋仕込とケンドン留め木取付だけなら
２時間ほどで終わる作業も、鉋刃研ぎと罫引きメンテで
トータル３時間を超える、残業？工房作業でした

あ～寒い、腹も減ったし早く帰ろう・・・

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2009/08/14 「ご依頼ペンケースの製作－４（加工）」
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2009/08/25 「ご依頼ペンケースの製作－５（削り①）」
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2009/08/28 「ご依頼ペンケースの製作－６（削り②）」
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贈答品だらけ・・・・人間関係伸長？

頼まれると、「嫌」と言えない
欲しがられると、「あげたくなる」、、、不幸な？気性

現に、販売するのと同じくらいの数の製品を
今迄に、いや昨今でも“配布”し続けている



ビジネスで世話になる、業者担当さんにお子ができれば
記念にと、靴ベラセットを・・・実は二人目です



以前に試作おしゃれステッキを差し上げた方が
更に足腰が弱り、家の中でも差し上げたステッキの足先に
ビニールを巻いて使っているとお聞きすれば



在庫をひっくり返して、屋内でも使いやすそうな
比較的軽軟な材で出来た物を差し上げ



挙句の果てに、奥様にも同様に屋内用としてもう１本



昨今自分の製品を沢山ご購入いただいている方には
押印予定ではなかったが、差し上げるからには、、、



製作責任の証に、きちんと焼印を押して
現行製作中のペンケース、新仕口で製作のセン材の試作品を



先達てのビジネスツールのマウスパッドもそうだが
自分は「差し上げる」ことが趣味なのだろうか？？？

五十路を回って、改めて自分の気性に疑問が残る。。。


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2009/04/03 「オーダーステッキ製作－１」
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色んな材でペンケース－４・・・やっと箱組開始

12/02（金）記事の続きです

４ヶ月前に木取して、先達てやっと始まったプロパー品製作
何やかやで、相も変わらず進捗は牛歩のごとし。。。

箱組のためのピース加工は終わっているんで
今日から箱組を開始、、、っとその前に
箱組するための治具を作っておこう
とは言っても、矩ばん（かねばん・直角）を出し
歪みなく箱組するための、内部にはめ込むただの板だ

丁度良さげに気どれる材を工房内でピック


ご覧のような、とっくに捨てられてもいい
マホガニさん・チークさん・・・他いっぱい


それぞれのサイズにカットしたところで、箱組の開始


一昼夜置いて、長手～妻手の目違いはらい


次工程の底板の加工を開始


箱組の長手の通直性を出すため、底板小口に長台鉋かけ


厚ランバーの上に、並んで底板をプレス


完璧に、直線～平面～直角の出た箱組の完了！


な～んて、うまくいくわけないですよね＾＾

フォトでアップできない苦労の方がはるかに多い。。。


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2009/06/23 「ご依頼ペンケースの製作－１（スネークウッドの木取）」
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製品の出荷・・・マウスパッドとＬＷステージ

２週間に渡る、度重ねたオイルフィニッシュもやっと終了
特注のレースウッドのステージが完成した

さて包装と思いきや、、、嬉しいことに同時期
一度にマウスパッド数枚のご注文もいただいた

２年程前に作製した、ホログラム状の縮緬杢の美しい
「オバンコル」さん


先達てアップしたばかりで、まさにピカピカの
「キルテッドソフトメープル」さん


他にも、タケノコ目の美しいウォールナットさんと
片エッジにスネークウッドをあしらったタモさん


主役のレースウッドステージ様の包装に入ろう


裏面に緩衝剤貼って、恥ずかしながら焼印押して


ケミカル和紙で表層保護して、吸湿紙で包装


エアキャップで包んで、コーナーは保護テーピング


物持ちよくとっておいた、厚手の段ボールを裁断
正確に大きさを計って、山折り谷折りの目付けと切り込み


厳重にテーピングして、最後に保護のポリ紐巻き


ここで折角綺麗にお化粧していても
当の嫁ぎ先に到着する前に、化粧が落ちないよう
最新の注意で、送り出さないとね

皆、元気に旅立って行きました
可愛がって、もらいなさいね・・・


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2008/11/18 「レースウッドステージの製作－１・・・材選択と甲板製作」
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鉋の裏出し・・・自分流裏打ちと裏押し

先達ての３材、チーク・ケヤキ・ソメイヨシノさんの面々
ペンケース用の100ピース弱を鉋で仕上げるのに
通常の平鉋５丁を鈍らせてしまった



８分の鉋１丁と６分の鉋４丁だ
※８分鉋＝刃口幅が１寸８分（≒５５ミリ）の平鉋



超堅木を削ることが至極多いため、台直しも四六時中要
１丁１丁使い始める度に台直しをしないと
考えているようには削れない



沢山の削り物をする時は、ご覧のように
２丁の台直し鉋を用意しておき、都度都度台を修正



今回使った５丁のうち、２丁が裏切れ寸前なんで
※裏切れ：鉋刃の裏面の平らな部分がなくなってしまうこと
ついでに裏打ちと裏押しを敢行



まずは慎重に、Ｉ 鋼の角を利用して裏打ち（裏出し）
裏の残っている左右端は打たずに裏切れした部分のみ裏打ち
端から端まで打って曲げると、左右端の平ら部分が多すぎて
上砥石で裏を研ぐ際に、綺麗に平らな裏が出にくくなる



刃を割るのを怖がり、おっかなびっくりやってるとダメ！
結構な力で、きちんと裏へ曲げてあげないと綺麗に裏が出ない



金砥石に金剛砂撒いて、少量の水を潤滑・過熱防止に打ち
堅木の角棒で思いっきり押さえつけてごりごり



金剛砂がペーストになるまで、何度か水を打ち足して
ご覧のように水気がなくなり、鏡面になればＯＫ

１枚５分ほどで出来るんだけど～
これが力も気力もいる作業できついんだぁぁぁ

特に腰の悪い自分なんかにはめっぽう堪える
とは言え、これ怠ると鉋じゃなくなっちゃうし

誰かにやって欲しい。。。


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2008/11/07 「鉋の手入れ（裏出し）」
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色んな材でペンケース－３・・・鉋で表面仕上げ

特注レースウッドステージのオイル乾燥中・・・

続いた比較的大物の特注品や、品薄特定材のマウスパッド
と、営業ツールの製作諸々をやっと終了し一区切り
４ヶ月ぶりに、ＨＰ用プロパー品ペンケースの製作に、、、



重石を乗せられ、厚手のバスタオルにくるまれた
十数種類の材君達と、ほんと久々に謁見



スネークウッド様・チューリップウッド姫、等の高価な材様
縞黒檀氏やサティネさん、ココボロ君といった超堅木さん達



レアな処では、シャムツゲさんやゼブラウッド君もいるし
３名のレギュラーなお方としては、チーク氏・ケヤキさん
世間ではレアだが、当工房ではお馴染みのソメイヨシノさん



材によって、昇降盤（丸ノコ）やプレーナーで
分決め（厚み）はできているんで、早速に手鉋かけ開始～



一度にかかると、ルーチン嫌いの自分にはきついし
見た目の仕上りは同じだが、新仕口で製作するんで
取りあえず、作りやすいチーク氏他３名様で開始



デジタルノギスで分を計りながら、この季節に大汗かきかき
歩留り５割ほど予定の１００ピース近い端材群を鉋かけ
ご覧のように端材いっぱいなんで、白太（辺材）部分も多数



材さん達と相談しながら、最終仕上のサイズを決定
個々のサイズを、それぞれのピースに記入
何せ十人十色のサイズだからややこしい



今日はここまでにして、３名様の仕上げ材さん達には
また、バスタオルと重石を被っていただき
次回作業まで暫しの休憩タイム

>

ペンケース予定製作数の1/3しか占めない
削りやすい３名様で、これだけ大汗かくんだから
もっともっと言うこと聞かない残りのお方たちの時は

。。。考えるのやめとこ＾＾



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2011/08/16 「色んな材でペンケース－１・・・製作材のピッキング」
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2011/08/23 「色んな材でペンケース－２・・・材追加と粗取り」
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